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2017年 米国におけるスマートスピーカーの活用状況

1月上旬にラスベガスで開催された CES では、スマートスピーカーを始めとした 音声ソリューションが大きな目玉の一つだった。筆者も Amazon Alexa Google Home 両方のスマートスピーカーを持っており、ほぼ毎日使っている。 それ以外にも、 Google Map やテキストメッセージの音声入力も 便利に活用しており、 音声入力が生活の一部になりつつあるのを実感している。

そんな折に、ちょうど米国での音声デバイス活用状況のレポートが出てきたので、 解説を交えながらご紹介したい。 “The Smart Audio Report” と題されたこのレポートは、 NPR とedison researchが調査を実施し作成。

【コメント】NPR はNational Public Radio の略で、非営利・公共のラジオネットワーク。ニュース番組やトークショーなどかなり質のいい番組が揃っているため、車社会のアメリカでは、通勤途中に NPR の番組を聴く人もかなり多い。

調査期間は2017年11月から12月ということで、スマートスピーカーの普及初期段階のアメリカでの使用状況を窺い知ることができる。

調査方法

- 1010人の18歳以上のアメリカ人に対して電話インタビュー (12/26/2017 – 12/30/2017)

- 806人の18歳以上のアメリカ人に対して  オンライン調査(11/17/2017 – 11/22/2017)

 

調査結果

– 現在18歳以上のアメリカ人の16%がスマートスピーカーを保有している。これはおよそ39百万人にのぼる。

- 2017年のホリデーシーズンには、アメリカの全人口の7%がスマートスピーカーを新しく入手した。

【コメント】アメリカではクリスマスプレゼントを家族や友人に送るのが習慣となっており、その時期がリテールビジネスにとって一番売上が伸びる掻き入れ時となる。

- 65%が、スマートスピーカーのない生活には戻りたくないと回答

これらのデータから、アメリカ社会でいかに急速にスマートスピーカーが普及してきているのかがうかがい知ることができる。

 

スマートスピーカーによって変貌しつつある人々の行動様式

スマートスピーカーは人々の 行動様式を変えつつある。 以下のグラフは、 スマートスピーカーを使うことで削られた活動やデバイスを表している。

SS 1

- ここで興味深いのが、2番目に大きく減っているのがスマートフォンの使用であること。

- 30%のスマートスピーカー保有者が、 テレビを見る時間がスマートスピーカーに置き換わりつつあると言っている。

使用頻度については、購入してから1ヶ月の時点と比べて、より頻繁に使うと いう答えが51%、同じぐらいの頻度という答えが33%、使用頻度が減ったっという答えが16%という結果になった。

【コメント】デバイスに話しかけるのは、最初は気恥ずかしさや不自然な感触を拭いきれないのは事実。だが毎日使い続けると、 だんだんそういう不自然さも薄れていき、生活の一部として当たり前のようになってくる。

スマートスピーカーがきっかけで、

- 71%がもっと音楽を聞くようになったと回答。

- そのうち28%が、もっとニュースやトークショーを聞くようになったと回答。

- 44%が スマートフォンでもっとボイスアシスタントを使うようになったと回答。

 

次のグラフはスマートスピーカーの用途を、1日のうち5つの時間帯で分けて表したもの。

ss 2

- 朝(5-9am) :  交通情報、天気、ニュースの順。

- 日中(9am – 3pm) :  家の中でのインターホン通話 (Drop In機能)、 ToDo リストの追加、ショッピングリストの順。 

【コメント】Drop In機能は、家の中に複数のAlexaデバイスがあった場合に、それを返してハンズフリーで会話ができるもの。 Alexa とあるように、 とあるように来 とあるようにここではAmazonのデバイスに限定している模様。

- 夕方(7-9pm) :  ゲーム、他のデバイスにメッセージを送る、 子供への朗読の順。

- 夜(9pm – 深夜):スマートホームデバイスのコントロール、オーディオブック、目覚ましセット、の順。

 

車載ソリューション

64%のスマートスピーカー保有者が、同様のテクノロジーを車の中にも欲しいと回答。次のグラフでは、どの場所にスマートスピーカーのテクノロジーが欲しいかについて表している。

ss3

車の中が最も多く、次に電話、テレビ、オフィス、それ以外、という順。

【コメント】筆者は2018年1月の CESで Amazon Alexa の一連のセミナーに参加した。その中で車載用ソリューションの担当者の話が非常に衝撃的だった。 Amazon はこの分野においても、次々と車関連事業会社との協業を進めており、IoT の要のデバイスとなる車においても、音声ソリューションで着々と布石をうっている。

 

ss4

 

J.D. Powerが2016年に実施した、車載機能に対するコンシューマーの意識調査で、音声認識が依然として一番多く求められている。 (CES Alexa セミナーより)

 

 

 

ss6

 

 

Amazon はAmazon Alexa 技術を使って、スマートホームのみならず、 スマートカーの領域でも着々と勢力を広げている。(CES Alexa セミナーより)

 

 

コミュニケーションデバイスとしての役割

どのくらいの頻度で家族と一緒にスマートスピーカーを使っているかという問いに対しては、53%がほとんどいつも、39%が時々一緒に使うと回答。次のグラフでは、家族や友人といる時にスマートスピーカーで何をするかについて表している。

ss7

まず、圧倒的に音楽をかける、が多く、次に一般的な質問、天気を聞く、ジョーク、と続く。

 

スマートホーム

スマートスピーカーが家の中のどこに置かれているかを見てみる。

52%とリビングルームが圧倒的に多く、次にキッチンに21%、マスターベッドルームに29%という結果となった。

 

2017年11月の時点で、31%のスマートスピーカー保有者が、スマートスピーカーを使って家電をコントロールしている。

38%のスマートスピーカー保持者が、家電をコントロールするのに追加のスマートスピーカーを購入したいとしている 。

 

スマートスピーカーと購買動向及びブランドとの関係

スマートスピーカーによってアメリカ人の購買動向も変化してきている。 スマートスピーカーを使って、 31%が E コマースで品物をショッピングカートに追加、29%が商品のリサーチを実施、22%が以前購入したものを再オーダー、22%が新しい商品をオーダー、という結果になった。


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まとめ

思った以上に急速なスピードでスマートスピーカーがアメリカ人の生活に溶け込んできているのが分かる。今のところ音楽やオーディオブックを聴いたり、ニュースなどの情報入手、スマート家電のコントロールなどの用途が多いが、このレポートにあるように、スマートスピーカーを使ってのオンラインでの買い物手続きもアーリーアダプターの間で始まっており、また、音声アシスタントの車載への動きも着々と進んできている。

2018年には IoT の実装が本格的に進むと見られている。その際に音声アシスタントが重要な役割を果たすことは間違いなく、今後もその動向に注力していく必要があるだろう。


オリジナルのレポートはこちら 

 

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