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KPCB 2013年度インターネット・トレンド

KPCB(Kleiner Perkins Caufield & Byers)が5月29日に発表した、2013年度のインターネットのトレンドに関する資料です。既にかなり出回っていると思いますが、とてもよくまとまっておりこの業界に携わっていれば必読(この業界じゃなくてもかなり参考になります)だと思いますので、時間がある時にオリジナルにざっと目を通すことをお勧めします。


 

全体的にみると、中国のポテンシャルの高さ、モバイル(特に広告)はまだまだビジネスの開発余地が大いにあり、Facebookの先行き感に若干のかげり(一方でGoolgeは引き続き堅調な伸び)、ウェアラブル・コンピュータ、スマートカーなどのこれからのオポチュニティ、などがポイントかと思います。ITが及ぼす勤務体系の変化、ファイナンス、ヘルスケア、教育分野などで起こる待ったなしの業界改革などにも触れています。 また、移民の件に着いてこれだけページをさいているというのは、アメリカのIT業界では特に移民受け入れ数が優秀なエンジニア人材確保のために直結し、そしてそれは会社の死活問題になりうる、という現実があるからです。

各項目ごとのポイントまとめ

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主なインターネット・トレンド ー 引き続きの伸び

  • 2012年のグローバルのインターネット・ユーザは24億人。中国を筆頭に、新興国がその伸びをリードしている。 → 意外なところでは、イランの年間伸び率が205%, 全人口に対する浸透率が55%。
  • トップ10のネット企業の実に8割がアメリカ企業であり、それらの8割はアメリカ以外のユーザである。残り2社は、中国のテンセント、Baidu.com.

コメント:現在世界人口の3分の1にあたる24億人のインターネット人口を数えるまでになり、オンライン・ビジネスは2013年度も非常に堅調な伸びを示している。 そのなかでもやはり中国のポテンシャルはあなどれず。

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更に速い速度で進むソリューションの再構築

  • 時間期限付きで写真をアップできるアプリSnapchatが高い伸びを見せている
  • YouTubeの使用ものびており、現在1分に100時間分のビデオがアップされている
  • Waze, Jawbone UP, Yelpなど、ユーザー同士の情報が価値を生むサイトが増えている
  • フィットネス系のディジタル・ガジェット(ライフログ)も倍々ゲームでのびている
  • SNSでの使用率: 圧倒的にFacebookがリードしており、Youtube, Twitter, Google+, などがそれを追うかたちとなっている。 → とはいうもののFacebookのみ使用率がおちている!? Tumblrの存在はあなどれない。
  • どのくらい情報をネットでシェアするか?: 国ごとの統計で、以外にアメリカが低い数値。 ヨーロッパ系、アジア系などで隔たりはなく、各地域の国が入り交じった順位となっている。 とは言うものの、日本は最下位というところがなんとも。
  • グローバルで11億人のFacebookユーザが存在。68%がモバイルでアクセスし、60%は毎日ログインしている。 一人平均200人のFacebookフレンドがいる。

コメント:オンライン全般では、よりソーシャル、コンテンツ・リッチ(写真、ビデオ、オーディオ)な方向に進んでいる。かつてないほどの規模で実名で情報がネットに溢れてきている。それが実際に今後社会学的にどういった影響がでてくるのか?  また注目データとしては、①SNSで、唯一Facebookだけが前年度比で使用率が落ちている。 ② 国別にみた、オンラインでのデータシェアをする割合をみると、以外にアメリカが低い。 そして、やっぱり感はあるものの日本が最下位。

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モバイル ー 堅調な伸び

  • 中国では、2012年Q2にモバイルからのインターネットアクセスがPCを越える
  • 韓国では、2012年Q4にモバイルからの検索がPCを越える
  • グルーポン アメリカ: モバイルからのトランザクションが、現在45%にも増えている
  • Facebookのモバイル・ビジネス: 2013年Q1の結果は、対前年度売上 +43%, モバイルユーザー数 +54%,  広告ARPU  +15%   → モバイル・ビジネスへのシフトが直近でのFacebookの最重要戦略だった訳だが、順調にその足下がかたまってきているのがわかる
  • Facebook の広告からの売上げは、ここにきてPCの落ち込みをモバイルが補填するかたちとなっている

コメント:オンライン・ビジネスの中でも、モバイルの分野の伸びが特に著しいが、その伸びの割にモバイル広告ビジネスが立ち後れているのが現状。 余談だが、モバイル版をもっとがんばると、グループン意外と起死回生となるかもしれない。

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さまざまなプラットフォーム

  • スマートフォンの浸透率(2013年):15億人のサブスクライバー、31%の成長率、21%の浸透率 → サブスクライバーの数で言うと、中国、アメリカが群を抜くが、成長率でみた場合、インド、インドネシア、ロシア、メキシコなどの新興国の伸びが高い。
  • スマートフォンのシェアの推移 2010 Q1 -> 2012 Q4 :  Apple  16% -> 22%  Samsung  4% -> 29%    → ということで、Samsungスマホの伸びが、2010年から比較して7倍以上になるという驚異的な伸びを示している
  • 2014年以降スマートフォン/タブレットのプラットフォームから、ウェアラブル/ドライアブル/フライアブル/スキャナブル・コンピュータへ推移していく
  • 何の用途にスマートフォン・ユーザが使われているか:やはりダントツにメッセージのやり取りにつかわれている。以外と音声通話も高い使用頻度である。 一方、以外と低いのがSNS, ウェブ、サーチなど。
  • センサー対応のウェアラブル・コンピュータの必須項目:ハンズフリー、常時ネット接続、他のツールとの互換性、ネットワーク環境、他の作業の妨げにならない使い勝手、開発プラットフォーム
  • 車は次世代のコンピュータ・デバイスそのものとなりうるのか?
  • Pandora(デジタル・ラジオ)のプラットフォームごとの使用推移: PCからのアクセスは年々減っており、そのかわりに車やモバイル/タブレットからのアクセスが増加している。
  • 飛行可能なコンピュータ Mini-Drone:使用用途として、農業、スポーツ/エンターテイメント、安全警備/災害時の救助など、様々な分野での使用が考えられる

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中国の躍進

  • 2013 Q1に中国のiOS + アンドロイドのユーザー数がアメリカを越える
  • アメリカと中国での、各メディア毎に使用する時間の配分: アメリカでは以前テレビ視聴に費やす時間が依然として高いのがみてとれる。

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移民とアメリカの相関関係

  • H1ビザ労働者は、アメリカ全体(270MM)の1%(4MM)に過ぎない。
  • 一方上位25のアメリカIT企業創立者の過半数(56%)は、1世/2世の移民である

コメント: アメリカ、特にシリコンバレーの原動力は異なる地域からやってきた優秀な移民のパワーであることは間違いない。IT企業はH1ビザの枠の拡大に対するロビー活動、コンピュータサイエンスの教育の啓蒙など、実際に自らアクションを起こし活性化につなげようとしている。

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既存産業の変化

  • CEOが考える、経営に及ぼす外的要因として、長年1位が市場、2位が従業員のスキル、3位がテクノロジーだったが、2010年に変動があり、テクノロジーが2位、3位にマクロ経済が繰り上げとなり、代わりに従業員のスキルが4位に転落した。 これはより多くのタスクがITによって処理され、またグローバルエコノミーにダイナミックに影響される、ということを表しているものとみられる。
  • ITで劇的に変化していくであろう産業としては、ファイナンス、教育、ヘルスケアなど。
  • R&Dの分野でも、スタートアップと大企業のコラボレーションが生まれ始めている。 おもしろいところではQurkyとGE, Mintedとwest elmなど。Quirky で選抜されたビジネスアイデアは、GEのコンシューマ製品としてリリースされ、mintedで選ばれたデザインは家具の小売店west elmで販売されるというもの。
  • ラーニングツールとしてのITサービスとして、2009年と2012年の比較リスト。興味深いのは以下の3点。
  • 1。Googleが2~4位をしめ(YouTube, Google Docs, Google Search)、ビジネスの分野でも堅調な動きをみせている。
  • 2。データアーカイブ系も伸びが高く、Dropboxが71位→6位、Evernote 27位→12位
  • 3。Twitter(1位)、Facebook(9位)としてランキングされており、これらSNSから情報収集するのが定番となりつつあることを反映して いる。

 

 

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